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ソルトバス(塩浴)熱処理
Durferrit GS540/R2
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- ソルトバスはドイツのデグサ社のDurferrit GS540/R2 中性塩を溶融した液体中で熱処理品を加熱するので製品表面の酸化、脱炭や浸炭が防止できます。
- ソルト中での加熱後焼入れの際は、製品表面に付着しているソルトが空気との接触を避けて酸化、脱炭を防止し、焼入れの際は迅速に表面から脱落するので冷却を妨げることがあ
りません。
- 塩浴の熱容量が大きいので他の熱処理炉の約3分の1の短時間で均一に加熱でき、多品種少量の生産にも有利です。
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- 塩浴は毎日スラグを除去し、高炭素鋼線を用いて脱炭の有無をチェックするなど品質管理を行っています。
- 廃熱を利用して熱処理品を予熱し、急加熱を避け、時間焼き入れによって割れ防止と変形を最少にとどめます。
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ソルトバス(塩浴)熱処理
時間焼き入れ |
- 熱処理品の形状が複雑であ
ったり、肉厚の変化が大きいものは、焼入れ時の冷却によって温度差を生じ、このため熱応力やマルテンサイト変態による応力を発生して亀裂や変形が起ります。
- 焼き割れは冷却によって収縮してきた鋼がマルテンサイト変態によって逆に膨張し始めるために起ります。
- したがってマルテンサイト変態の始まる温度(MS点)以下をゆっくりと冷やしてやれば亀裂発生を防ぐことができます。焼入れの際、時間を計って冷媒から引き揚げて徐冷します。これが時間焼入れです。
- 熱処理変形の多くは同じ原因でおこるので時間焼入れによって変形も最小限にすることが出来ます。
- 焼きいれ品には肉厚の変化を少なくし、変化部分には充分大きなRを設けるなど設計者側の協力が不可欠です。また黒皮など脱炭層を残さないように注意しましょう。
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時間焼入れの説明図 |
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